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2024/05/21 (Tue)

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砂漠の底にて書かれし手紙

2006/04/21 (Fri)

何の言もちて君に伝えん。
永く慕ひてくれし君に、一つ、別れを請うならば。


我は紫の扉主にして、国の闇裏を知りし者。
故なれば、其の扉主たるを否むもあらず、唯国に仕ふ。


君に命ず。
表にては、鳴鉄の主ら反抗分子の呼びに応え
裏にては、族と国とに仕えよ。



本なれば、此が上が手紙の伝ふべき様。
なれど、言い措かずには去られぬものを。波瑠の香砂も崩るを厭ふ。

君が幼き時よりくれし譜、様々のつたえ、砂漠の奥底に秘められし我にはいかでか嬉しきものなりし。
我が生きる幾千もの年月、其がうちの一日にも天高き世を見れしは、
君といふ光ありてこそ。

今にして、謝意を申せん。
君は我が高窓の光。

故ぞ、此の手紙の書きたるは。
光の薄明なるを閉ざさんとしての所業にあらざる。


君、族と国とに仕ふるならば、我の影夢、忘れたまへ。
光は我が憧憬なれど、我は光の響手にあらず。

光に闇はそぐわぬものぞ。
されど君よ、案じてくれるな。
近く、君に添う者の現れように。

光には、光の天分あり。
此れより後、君を流さむとするは漠たる此の国の砂。
砂塵に帰するな。世に抗え。
余人は其とはわからずとも、光の脈は彼の児らには見えておろうぞ。
彼の児らは君を見出し、此の世の運命の稜線へと誘ふらむ。


行きたまへ。我が光よ。
直ぐに、君が儘に。

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