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2024/05/21 (Tue)

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果実酒の香る手紙

2006/04/11 (Tue)

拝啓 紫族の扉主様


弟子、蒼殿にユーリィから呼び出しがかかっております。
蒼殿の任務離脱の許可、早期の通達をしていただきたく連絡した次第です。


きっとユーリィったら帝都に手紙が回るのが嫌だったのね。
わざわざ小さな楊鳥に運ばせてきたのよ。

帝都といえば・・・そう、ついさっき帝都に青年を見送ったわ。
その子、星に興味があるみたいで、ほら、うちにも半球屋根と大陸物の星見筒があったでしょう?
使っていいわよって言ったら、明け方まで丸屋根に登っていて。

その子がね、こんな事言うの。
「この星空は誰の物なんでしょうね」って。

初めは少し違和感があったの。

"天は三人の神様のもの
地は母神マリア様のもの"
どれほど小さい頃に言われたかしら。
私は普通の街娘だったから、他の神様を信じることもなくて、そして沢山のお客様に出会って
今はもういないけれど、夫にも出会って。
すべては四人の神様の思し召しなのだと思って生きてきたわ。

けれど、どうなのかしら。星空や天空は誰のものだと思う?
神様のもの、国のもの、それとも他のものかしら?

なぜこの歳にもなってこんな事が不思議なのかと思われるでしょうね。
今まで沢山の人たちの沢山の考えに接してきたのに、いまさら、思案することでも無いかもしれないわ。
でもね、夫も、眠りにつく少し前まで沢山のことに疑問を投げかけていたの。私と朝食をとりながら、どうして私が愛しているのかなんて考えだすのよ、まったく 困った人。
きっとあの人のせいね。私にまで疑問符が移っちゃって。


つらつらと長くなってしまって、ごめんなさいね。
そろそろお店の準備に戻らなくては。

どうぞお体に気をつけて日々をお過ごしくださいますよう。



サロン ラピ・ロゥ店主より
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