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思考社

いんふるえんす我丞の情報発信基地。

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2024/05/20 (Mon)

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not Re:   ~1~

2006/04/01 (Sat)

お久しぶり。僕は今帝都に行こうとしています。
ここからは沙漠で、集配屋はたぶん無いと思うのでまたしばらく間があくはずです。(といっても、これが1通目でしたね)


浮遊島からここ、ラポトまではほとんど禽車で来ました。船よりだいぶ安く乗れるんですよ。
その代わり揺れは激しくて。船乗りでさえ車酔いするような道でしたが、まぁ、僕が吐かずに来れたのはある種の奇蹟だったんでしょう。

海近くは燎原草の青い花が盛りで、それが内陸部に行くにつれてベルヌ系の植物に転化している。もともと燎原草は震から漂着したのが海辺で繁殖して内陸へと進んでいったものなんだけど、ここまでいろいろな種類に変わっているのを見ると・・・改めて植物体系の素晴しさを感じずにはいられません。


ラポトは歓楽街として有名な事は、新島統治移民の君なら知っているよね。
けど同時に、絵描きや思想家、大賢者なんかの来るサロンもたくさんあるんです。僕が今お世話になっているのもその一つで、植物や天行なんかの学者さんたちがよく来ます。

偶然にも軍用の旋帆艇が出るというので同乗させてもらう事になったけれど、もし車か船で行かなければならなくなっていたら、半衛期ぐらいは留まっていたと思う。帝都にはいい研究機関があるけど、ここほどは思想の自由がきかないしね。



それじゃ、今から艇に乗ります。
今度の手紙は帝都からになりそうです。


季節風が強いからトマトの管理に気をつけて。




車酔いに打ち勝った学人より
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配集機の荷台で書かれた手紙

2006/03/24 (Fri)

配集機の荷台で書かれた手紙
誰かと、一緒に居る事の意味はなんだろう。
誰かと一緒に居ることは、それ自体当然の事なんだろうか。

もし、私がたった一人で生きていけるのなら、それでもいいと、そう思ったこともある。
喋るだけなら独り言で良いし、孤高という名を背負えるなら、それはそれでかっこいいと思った。


一人で、食べて、起居して、生きて。
私の、私だけのために、世界を回す。
そんな静寂の日々も、また美しいと。


先生、
先生は前に、他人の為だけに生きてはいけないと言いました。
人が喜んでくれるなら、自分はそれでいいのだと言った私に。

自飢者たれ、と。自らの望みに飢えよ、と。


人は、誰かと一緒にいたがる生き物のようです。
けれど、それは、そう在らねばいけないんでしょうか。
私は、共にいる誰かを、持たねばならないんでしょうか。


先生の所での旅修を離れてから、辺境浮遊都市に戻ってきました。
今は、6衛期も会うことのなかった父の手伝いをしながら、懐かしい友の愚痴など聞く毎日です。
正直、父という実感はありません。対応に戸惑います。
これが普通の帝民の、日常、というものなのでしょうか。



南領地の戦線に赴かれたと拝聴しております。
戦神を奉りて、帰還を待ちます。



成績不良の弟子より

晴れた空とトマトの前で書かれた手紙

2006/03/23 (Thu)

(※お家の方は開け無いでください。御願いします)


ねぇ、やっぱりあいつ行っちゃったわ。私に、顔も見せに来なかったのよ、トマトなんて投げつけないわよ、そんなもったいない!

変な前書きになってしまったけど、ここからが本文ね。お間違いなく。

あいつが学院に入ったときから、いつか奨励金ふんだくって飛空挺で国境山脈越えしてやる!!!って息巻いてたのは知ってる。でも、だからといって勝手に出て行かなくたっていいじゃない?せめて、フィアンセ候補の私にぐらい、(花の世話がどうのこうのって延期してたんですもの)会ってから行ったって遅くは無いわよね?(おねがいっここは親友としてうんうんって言って頂戴っ)

そうよね、考えてみれば私がトマトを植え始めたときもそうだったわ。一緒に畑の土台をつくって、強風が吹こうと逆雨が降ろうと吹っ飛ばない畑にしようって約束したのに
前日になって陸都市までわざわざ降りて花市行きやがってあのヤ・・・・・・ごめんなさい、ちょっと頭冷やしてくるわ


ああ、あいつからの手紙が来たら、お父様に頼んで私の方へ回しておいてください。
(うちの箱入りお母様が見たら卒倒なさるような事でも書いててくるでしょうから)

星見の夜に書かれた手紙

2006/03/20 (Mon)

今日もやっぱり天球儀を見に来てしまいました。(そして不在の君に当ててこうして置手紙を書いているわけですが・・・)

宿題もそこそこにして僕がここに遊びにきた、なんて知ったら、君は激怒のあまり庭のトマトを投げつけてくれるんでしょうね。
とりあえず、安心してほしい。明日の予習は朝礼の間にやるって決めたから、今は暇な時間なんです。

大陸と諸都市ではだいぶ星相が違うって事を理学の時間にやったんだけど、今の時期は流星群のおかげで星々が惹きつけられて、大陸でも浮遊島の一番高いところでも同じように見れる、との事です。

あの国境山脈の上でだって、きっと同じなんでしょう。
だから居融の月には空を見上げよ、な訳ですよ。
誰も皆、間違えずに星願いをすることができるから。


そういえば、君が居なくなって六日が経ちますね。
どうしたんだろう。
理由は聞くつもりは無いけれど(まぁ君の事なら大概見当つけられるだろうし)こうやって時折手紙を残していく事にしました。

来周期、僕は旅に出ます。
そうしたら旅行先から、やはり手紙を書く予定です。
4周期半まで、西風が乱れない限りは郵便物はしっかり届きます(その辺はミグハの父ちゃんに聞いておいてほしい。僕も風読みの自信はないから)


返事は好きにしてください。

では、また。


星見の深夜に そのうち旅に出る学人より 

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セクマイ道7年生くらい?
心理臨床とセクマイと発達凸凹を応援するよ!

ここにあることばと存在が、私のプロダクト。
見て、わからないことは聞いて。

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