東京都青少年健全育成条例の現行案に反対表明

身近な話で言うと、18歳未満の“非実在青少年”を扱ったBLが規制されるって話です。

まずはこちら↓のまとめページを見て下さい。
http://mitb.bufsiz.jp/#opposition


審議の開始は3月18日。残った時間は短いです。
東京都の総務委員会に委託して審議される、とのことで、↓のメンバーへのロビイング、メール、ツイッターでの陳情などが行われているそうです。
http://toriyamazine.blog100.fc2.com/blog-entry-280.html

選挙とからんでくるようなので、「各メンバーの区にお住まいの方からの陳情が効果的かも」という話が出ており・・・うちの区は居ないなぁ；；
でも、自分に関係あることだからほっとくわけにはいきません。やってみなけりゃわかんないだろ！

さて、現行案の行き過ぎについては上記ページが解りやすくまとめてくださっているので、私は心理学やってるクイアな（非異性愛）腐女子（男性同士の恋愛を空想する女子）の視点から私なりの反対理由を書いてみようと思います。

そんなん聞きたくないよって人は、ここでリターン。

反対理由その１。
・BLが女性の欲望の浄化に一役買っている。

腐女子一般の話についてはまた今度。
今日は一個人について。

私自分自身BL（ボーイズラブ）小説を書いており、18歳未満の性的な表現を扱う事もあります。誤解のないように言うと、もちろん18歳以下だけではなく、20歳以上だろうが30歳のおじさまだろうがその気になれば書くと思うんですけどね。

で、
その中で書きたい＆描きたい事は、私がしたい恋愛、パートナー関係、愛の形です。
これは中学生のころから変わらないわたしのBLの核。
要するに私の恋愛観やら欲望です。
たぶん、これは多くのBLを読む女性が共感できることではないでしょうか。
結婚だとか、法律が決める家族のあり方とか、そんなものを気にせずに愛されたい。愛したい。
セックスだってしたい。生活のために世間を気にして恋人選ぶなんて嫌。

でも、それは男女間の恋愛の枠では描けない。
男女が恋愛やパートナーシップ、セックスを行えば、どうしても“妊娠”というイベントにぶち当たる。
家族になるにしても、子供を堕胎するにしても今までどおりの幸せな2者関係は継続しない。
しかし、そういったリアリティを失った物語は物足りない。

じゃあ、リアリティを含んだ男女間の恋愛→家族→出産の物語が描きたいかと言うと、それは違う。
ここからは“私”という存在に特有の問題。
今のところ同性ばっかり好きになる私にとって“妊娠”てありえないんですよね。
悲しいけど、同性同士でセックスしたって子供は出来ないから。
そういった意味で言うと、リアリティを込めるのに、BLほど都合の良い構造はない。
同性同士のリアリティを描きたいけど、女性同士だと身近な問題すぎて書いてて辛い。
作品の中の彼らには、よく現実では叶えられない夢や欲望を代理してもらっています。


反対理由2つ目。
・性的な事に興味を持つ時期は、18歳超えてからではない。
ということ。

子供は自分の身体感覚に正直です。
喜びであれ、痛みであれ、性的な感覚であれ、素直に感じて心に刻んでいく。
教科書の中身よりも、自分の感覚の方がずっと心の芯に近いところにあって魅力的な光を放つ。（そうじゃない人いたらすみません）

そんな子供が自分の中にある性的な感覚に気付いた時、18歳以下の性的な表現は規制されていると知ったらどうするでしょうね。俺だったら半端ない自己否定に陥ると思います。18歳以下なのに性的な存在である自分を許せないと感じて、必死で隠そうとする。
親も教科書も性的な快楽に対して肯定的でない現状では、そうするしか手が無い。
隠すとよけいに悩みが悶々と発酵してアングラな情報に走る。

もし規制するのなら、性に対して明るいイメージを持てるセクソロジーを全小学校・中学校でやってからにしてほしいです。あ、ついでに多様な性のありかたについても教えてくれ。


でもねぇ・・・当事者のこの感覚を理論的に説明するのは、やってみるとえらい難しいもので。
腐女子のBLに込める思いは児童ポルノ目的ではなくて、たんなる自己防衛手段だと説明したいんだけど・・・
日文科の先輩に託したい。