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2025/04/27 (Sun)

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personality psychology gdgd

2009/03/09 (Mon)

人格というのは、記憶の連続性により支えられている。

では、例えば二重人格者の記憶はどうなっているかというと、人格Aはすべての記憶を持つが、人格Bは一部の記憶しかなかったりする。また別の二重人格者では、一つの連続する記憶を複数の人格が共有していることもあり、一概に記憶の連続が人格をはっきりと分けているとは言い難い。

心理屋の卵として聞いたところによると、第1人格が逃避のために作り出した人格が第2人格とそれ以降の人格である。
ということは、第1人格の精神的危機を救うためには第2人格に記憶を引き継がない、もしくは引き継いでもダメージを受けない精神構造を持った人格が必要になる。そうでなくば逃避装置としての意味を成しえないからだ。

記憶を引き継がない。

引き継いでもダメージを受けない第2人格の創出。


この2つの選択肢のうち、おそらく簡単なのは第一の選択肢であろう。
即ち、記憶を引き継がないこと。つまりは、忘却という日常的システムの暴走を意図的に引き起こすことである。記憶列の後方へと向かう健忘による日常からの脱却、連続する記憶からの脱却。ケースとして考えられるのは、何もかも投げ出してしまいたい場合。「ここはどこ、私はだれ」状態になりたい場合だ。
このような一時的な記憶喪失に陥った場合でも、多くの健忘症患者においては日常的動作記憶はアクセス可能であるため、生活にかかわること(自転車に乗ったり会話したり)といったことは発症前と同じに行う事が出来るという。

不思議なのは第2の選択肢である。
これが俗に言う2重人格というものであるのだが、第1人格が放棄したがる記憶を「引き継いでもダメージを受けない精神構造を持った人格」であるとしたら、この人格は第1人格よりもタフなのではないだろうか。
何故これが精神世界の底に残され、軟弱な方の精神が表舞台に立たねばならないのだろうか。あるいは、何故、初めから強い精神の方が勝たなかったのだろうか。

おそらく、この“強い”とされる第2人格にも何かしらの欠損、弱体なる個所があるのだろう。そのために社会不適合であるとして内側に潜る精神となった。

自然や社会や、それらと共存し、時に勝つためには必要な要素を、第2人格は持っていないのかもしれない。それとも、傷つかない故に周りから畏怖や忌避の視線を浴びせぬように潜っていたのだろうか。



話の向きは少し変わるが、人間の脳のキャパシティーの観点からして、第2人格が存在することは可能なのだろうか。

これは、そもそも“パーソナリティ”とは何かという問題でもあるのだろうが、もし、人間の脳の多くの部位を使用して一つの人格を作り上げているとしたら、2つ目、3つ目のために新たに場所を取ることは不可能である。
ただ、人格というのは一つの箱に一つ人格というようなありかたではなく、身体の反応や応対の様などを総合したアウトプットに感じられる幻想であるとも言われている。
一個人としての見解を述べるなら、キャパシティーの問題は無いと言えるだろう。

ただ、認知心理的な視座を持ち込んで言うと、認知によって世界を取り込む、そのやり方と受け取った世界の違いが個々の人格形成の素地となるのたが(簡単に言うと、感じ方の違いが性格を作るという話だ)、では、同じデバイスを使用して取り込まれた情報で別の人格を形成するためにはどうしたらいいのか。
即座に考えつく方法としては、人格ごとに感覚する回路をシャットダウンして調節することだ。
だが、視界、聴覚、触覚、痛覚、など、人格ごとに完全に回路を変更することは身体が一つしかない関係上不可能だ。

とすればやはり、第2人格以降の全人格は第1人格と同じ基盤の上に成り立っている事になるのだろうか。

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