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2025/04/27 (Sun)

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疑者の欺瞞と祝福の話

2008/02/21 (Thu)

 名義上、いとこにあたる人の結婚式に参加してきた。
 最近の結婚式なんてとんと行ったことがないものだからなぁ、その発展ぶりにはおどろかされたよ。親族、近しい人だけを呼んで、人生に(上手くいけば)一度のイベントを素敵なものに、記念として、記録し、分かち合う。
 ああ、昔のように一族郎党友人知人職場の上司まで呼びつけるものではないのだ、と、小さくなっていくグループ単位を実感したものだ。


 さて、この度結婚なさった方は、俺の血縁とはいえ、従兄とはいえ、今まで会ったことが数回あるかなきか、という人だ。
冷静にその場の観察をしようとしていたんだが、それでも、場の効力というのはすごいものでな。二人の人間が共に新しい人生のスタートラインを踏み、そしてそれを集まったものがよろこび、また祝福しようとしているのがよくわかるものだった。

 今、俺が住んでいる国ではたしか女は16、男は18から結婚が許されている。
 精神年齢が遥か斜め上をゆく俺様はもとより、知人友人の多くがやはり結婚可能な年齢にあって、もう数年もすれば結婚式ラッシュで年賀状に「結婚しました」の文字が躍ることになるのかも知れない。


幸せな新婚さん達を見ていて、ふと、思ったのさ。
俺は笑って、花嫁、花婿を祝福できるのかとね。


 誰かを祝福するのに必要なのは、たぶん、距離と、ほんとうに大切である事だけを思うことだろう。たとえば心の中に抑圧された恨みや執着があっては、祝福すべき対象を信じて、その人の未来がその人の手の中にあるようにと祈ることは出来ない。トランス状態だとか、無我の境地だとか言う言葉があるが、要するに祝福だとか、祈りの類に邪念は無要なのだろう。

 要らないもの、ということに関して言うなら、適切以上の距離も必要ないのかもしれないね。時に双方を滅ぼしてしまう近さなど、君子危うきに近寄らずで、それこそKEEP OUTなのだろうよ。どうせ人間など、傷ついたりささくれたりしてしまうような痕しか残さない生物だからねぇ。

 そうしてみると不思議なものじゃないか、結婚というのは。 
 ずーっと一緒にいる事に、傷つく以上の何があるというんだい?
 まるで傷つく事と、傷を治す過程と、再生する何かに意味を求めてるようだ。


 さてはて、ここからは俺の事だ。
 理解に悩む前に、精神の危機は回避するといいぜ。

 信じる、という人間がなせる基本的な対人関係がおぼつかないゆえに、今の俺には誰かを祝福することは難しい。物を思うときにはどこか、疑問を根底に持ち、人を思うときには不安と疑念に駆られる、そしてそのゆえに、懐疑を持って世界を問おうとする。俺の本質がそのあたりにある事はうれしいのだが、こんなにぐらぐらと揺れる存在では、まぁ到底他者の、それも未来など安定して考えることはかなわんだろうな、と、わらってしまう。

 もちろん、めでたい事なんだし、よろこばしい事なんだし、彼らが幸せなんだから、それで良いのだろうさ。笑ってそこに居るのが彼らの望む唯一の在り方なのだろう。きっとそれを全てが私に望むのだろう。
 呼ばれたものには行くしかない、のか。それとも、逃げても良いのだろうか。
 


まだ暫くの猶予はあるのだろうけれど、来るべきその時ぐらい、覚悟しておいたほうがよろしいのかな。
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