思考社
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伝わらないからかいについて
社会心理の授業で面白いこと聞いたので、ちょっと整理してみる。
結論から言うなら
「君のからかいは、私にとってからかいじゃない」
ってとこかしら。
今日は無自覚にナイフを投げちゃう私と君のための心理学その1。
そうね、心理屋らしくちまちま淡々といきましょうか。
まずこの話をする前に、一つ知っててほしい事がある。
心理の実験から「人間は自分の考えや基準、気持ちを他者に投影している」って事がわかってる。
噛み砕いて言うと、
「私が知ってるコトは、君も知ってる」
と勝手に思ってるんだって。
「私が怒ってるんだから、君も怒ってる」
てのも言えるらしい。これちょっと余談ね。
話を戻す。
例えば、君が私をからかうでしょう、
その時君は
「自分がどういう意図でからかったのか知っている」
この状況を上の「私が知ってるコトは、君も知ってる」に照らして言うなら、
「君にも私がからかった意図は伝わっている」
と思っている、てゆーことになる。
実験の結果ではこれが「からかいの意図は相手に結構伝わってるはず」「そんなに酷い事してない」という自覚として、からかった人に出てきた。
だから「ちょっとからかっただけじゃないか」って言う。
でもね、この実験でからかわれた人は
「酷い事された」「傷ついた」と思ってたし、
「どうして君がそんなこと言うのか、全然わかんな」かったんだよ。
「君の意図は理解できない」って。
つまり、
からかわれた人は、からかった人の意図を利用できない。
からかった人は、相手の利用可能な意図の範囲を間違えて認識してる。
こーゆーの難しい言葉で、意図の利用可能性って言葉になるんだけどさ。
このズレがからかいから誤解を生むんだ。
この性質、親密な人の間だとなおの事。自分の言う事が相手に伝わらないはずないと思ってるからズレが致命的になる。
じゃあどうすればいいかって?
それを提示するのも心理屋の仕事でしょうね。
よろしい。残業しようじゃないですか。
一つ、からかわれて傷ついたら、からかった人に野暮だけど説明を求める。「それどういう意味?」って。
二つ、からかう人はからかう前に、ちょっと考える。「この言葉、相手の文脈ではどう受け取られるだろうか」と。
三つ、「またもやっちまった」と思ったら、自分が何を考えてその言葉を言うに至ったのか解説する。相手が君の意図を理解するまで。
大切なのは、言葉のやり取りを惜しまない事。放棄しない事。
相手の手を掴み続けること。
それが出来ないなら、お互いぼろっぼろになるまで言葉のナイフ投げ合うか、一言も言わずに不正確な憶測で相手を見つめ続けるか。どっちもきっと、ロクなことにならないと思うけど。
結論から言うなら
「君のからかいは、私にとってからかいじゃない」
ってとこかしら。
今日は無自覚にナイフを投げちゃう私と君のための心理学その1。
そうね、心理屋らしくちまちま淡々といきましょうか。
まずこの話をする前に、一つ知っててほしい事がある。
心理の実験から「人間は自分の考えや基準、気持ちを他者に投影している」って事がわかってる。
噛み砕いて言うと、
「私が知ってるコトは、君も知ってる」
と勝手に思ってるんだって。
「私が怒ってるんだから、君も怒ってる」
てのも言えるらしい。これちょっと余談ね。
話を戻す。
例えば、君が私をからかうでしょう、
その時君は
「自分がどういう意図でからかったのか知っている」
この状況を上の「私が知ってるコトは、君も知ってる」に照らして言うなら、
「君にも私がからかった意図は伝わっている」
と思っている、てゆーことになる。
実験の結果ではこれが「からかいの意図は相手に結構伝わってるはず」「そんなに酷い事してない」という自覚として、からかった人に出てきた。
だから「ちょっとからかっただけじゃないか」って言う。
でもね、この実験でからかわれた人は
「酷い事された」「傷ついた」と思ってたし、
「どうして君がそんなこと言うのか、全然わかんな」かったんだよ。
「君の意図は理解できない」って。
つまり、
からかわれた人は、からかった人の意図を利用できない。
からかった人は、相手の利用可能な意図の範囲を間違えて認識してる。
こーゆーの難しい言葉で、意図の利用可能性って言葉になるんだけどさ。
このズレがからかいから誤解を生むんだ。
この性質、親密な人の間だとなおの事。自分の言う事が相手に伝わらないはずないと思ってるからズレが致命的になる。
じゃあどうすればいいかって?
それを提示するのも心理屋の仕事でしょうね。
よろしい。残業しようじゃないですか。
一つ、からかわれて傷ついたら、からかった人に野暮だけど説明を求める。「それどういう意味?」って。
二つ、からかう人はからかう前に、ちょっと考える。「この言葉、相手の文脈ではどう受け取られるだろうか」と。
三つ、「またもやっちまった」と思ったら、自分が何を考えてその言葉を言うに至ったのか解説する。相手が君の意図を理解するまで。
大切なのは、言葉のやり取りを惜しまない事。放棄しない事。
相手の手を掴み続けること。
それが出来ないなら、お互いぼろっぼろになるまで言葉のナイフ投げ合うか、一言も言わずに不正確な憶測で相手を見つめ続けるか。どっちもきっと、ロクなことにならないと思うけど。
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素朴な疑問
もうこうなったら人類ドM化計画を進めるしかありませんね!
いや待てよ・・
からかわれて一旦ガラスのハートが傷ついたとしまして、その後よくよく思い直して、
「からかっても理解してくれるはず」とそれだけ自分は相手に高く評価されていたのかと考える何処までもポジティブ野郎は何処に当てはまりますか?
あれ?でもこれじゃあこの議論の終わった後の話になってしまうのかね。
いや待てよ・・
からかわれて一旦ガラスのハートが傷ついたとしまして、その後よくよく思い直して、
「からかっても理解してくれるはず」とそれだけ自分は相手に高く評価されていたのかと考える何処までもポジティブ野郎は何処に当てはまりますか?
あれ?でもこれじゃあこの議論の終わった後の話になってしまうのかね。
そういう君はNじゃないか
俺はドMだが、しかしそんな計画はごめんだぜ?
>からかわれて一旦ガラスのハートが傷ついたとしまして、その後よくよく思い直して、 「からかっても理解してくれるはず」とそれだけ自分は相手に高く評価されていたのかと考える何処までもポジティブ野郎は何処に当てはまりますか?
さて、君の素朴な疑問もごもっとも。
これに答える実験はまだ行われてないのだけど、他の実験での知見を応用すると、君のポジティブさは納得の範疇かも。
実験そのいち。
「松平健のラメ入りTシャツを着た私を、面接官はどう見ていたか推測してね」みたいな実験がありまして。本人は着てすぐ面接だと、「やばい、私目立ってる!!彼らもきっと「こいつ・・・目立つ格好してんなぁ」て思ったに違いない!!」て感じるんだけど、実際は、面接官はそんなに「目立ってた」とは思ってない。
ところが、時間をおくとTシャツ着てる人もそんなに「自分目立ってた」とは思わなくなる。慣れたのか何なのか。
ともあれ、ここから、着た当初の恥ずかしい衝動が収まると自分に対する注目が薄れることがわかる。
★感情的、衝動的な状態での他者推測はあてにならないって話。
そして君が注目すべきは次の段階。
★他のことに目を向けると、事実が見えてくる。
「東大の学生とあんまり頭良くないうちの大学の学生、どのくらい似てる?」って実験。一連の研究の中で、↑の質問をして、答えを書かせる。すると、何故か似てると言いやがる。
しかし、「ちょっと待ちたまえ。じゃあ違うところは?」って聞いて、“差異に目を向けさせ”た後さらに「はい、どのくらい似てるの?」って聞くと「すいません違いますね色々と」って答えが出てくる。
自己を他者に投影しやすい自分が差異や事実に目を向けるには、よく論理的に考える必要がある。★そのためにはよく考える時間が必要だ、と。
うちなりの結論。
『よくよく思い直す時間、精神的余裕があればおk!!』
からかいで心に空いた穴も自己修復可能なんだぜ☆
もちろん、君のもともとの性質が「ポジティブ」であれば、それを他者にも投影しているだろう。「ポジティブ」があるからこそ、「うわああああ自分ダメ人間ッ恥ずかしいぃいいい!」とかいう錯乱から立ち直って、よくよく思い直せる精神状態にまで持ち直せる。
人間てのはおおむね、「ポジティブ」「考える時間」「心の余裕」を持ってる。時には「心に空いた穴を相談できる友人」なんかもね。だから君の反応ってのは決してズレズレにズレたもんじゃない。
たとえ最頻値からずれていたとしても、君の心を守るための役に立ってるんだからわるいこっちゃない。
しかし時々、からかった奴の自分に対する評価にまで頭が回らん場合もあるわけですよ。そーゆーめこめこな人(メンタル凹みやすい人)と、その周りの人にとっては、本文で書いたような心がけが要るんではないかなぁ、と。
と、ゆーわけなのですが、いかがでしょうか?
>からかわれて一旦ガラスのハートが傷ついたとしまして、その後よくよく思い直して、 「からかっても理解してくれるはず」とそれだけ自分は相手に高く評価されていたのかと考える何処までもポジティブ野郎は何処に当てはまりますか?
さて、君の素朴な疑問もごもっとも。
これに答える実験はまだ行われてないのだけど、他の実験での知見を応用すると、君のポジティブさは納得の範疇かも。
実験そのいち。
「松平健のラメ入りTシャツを着た私を、面接官はどう見ていたか推測してね」みたいな実験がありまして。本人は着てすぐ面接だと、「やばい、私目立ってる!!彼らもきっと「こいつ・・・目立つ格好してんなぁ」て思ったに違いない!!」て感じるんだけど、実際は、面接官はそんなに「目立ってた」とは思ってない。
ところが、時間をおくとTシャツ着てる人もそんなに「自分目立ってた」とは思わなくなる。慣れたのか何なのか。
ともあれ、ここから、着た当初の恥ずかしい衝動が収まると自分に対する注目が薄れることがわかる。
★感情的、衝動的な状態での他者推測はあてにならないって話。
そして君が注目すべきは次の段階。
★他のことに目を向けると、事実が見えてくる。
「東大の学生とあんまり頭良くないうちの大学の学生、どのくらい似てる?」って実験。一連の研究の中で、↑の質問をして、答えを書かせる。すると、何故か似てると言いやがる。
しかし、「ちょっと待ちたまえ。じゃあ違うところは?」って聞いて、“差異に目を向けさせ”た後さらに「はい、どのくらい似てるの?」って聞くと「すいません違いますね色々と」って答えが出てくる。
自己を他者に投影しやすい自分が差異や事実に目を向けるには、よく論理的に考える必要がある。★そのためにはよく考える時間が必要だ、と。
うちなりの結論。
『よくよく思い直す時間、精神的余裕があればおk!!』
からかいで心に空いた穴も自己修復可能なんだぜ☆
もちろん、君のもともとの性質が「ポジティブ」であれば、それを他者にも投影しているだろう。「ポジティブ」があるからこそ、「うわああああ自分ダメ人間ッ恥ずかしいぃいいい!」とかいう錯乱から立ち直って、よくよく思い直せる精神状態にまで持ち直せる。
人間てのはおおむね、「ポジティブ」「考える時間」「心の余裕」を持ってる。時には「心に空いた穴を相談できる友人」なんかもね。だから君の反応ってのは決してズレズレにズレたもんじゃない。
たとえ最頻値からずれていたとしても、君の心を守るための役に立ってるんだからわるいこっちゃない。
しかし時々、からかった奴の自分に対する評価にまで頭が回らん場合もあるわけですよ。そーゆーめこめこな人(メンタル凹みやすい人)と、その周りの人にとっては、本文で書いたような心がけが要るんではないかなぁ、と。
と、ゆーわけなのですが、いかがでしょうか?
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己
HN:
我丞
性別:
非公開
職業:
人の話きく人
自己紹介:
人間27年生。
セクマイ道7年生くらい?
心理臨床とセクマイと発達凸凹を応援するよ!
ここにあることばと存在が、私のプロダクト。
見て、わからないことは聞いて。
セクマイ道7年生くらい?
心理臨床とセクマイと発達凸凹を応援するよ!
ここにあることばと存在が、私のプロダクト。
見て、わからないことは聞いて。
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